P2P地震情報 開発ログ

気象庁の地震情報・津波予報とユーザの「揺れた!」という情報を共有するサービスの開発記録です。

地震情報配信(表示)の遅れについて

 気づいている方もいらっしゃると思いますが、8月1日に行われた気象庁Webサイトのリニューアル以降、「P2P地震情報」の地震情報の配信(表示)に遅れが生じています。

 最初に結論付けておくと、これは気象庁側の問題です。

 下記のグラフは、気象庁地震情報を発表してから、気象庁サイト上に掲載され、それをP2P地震情報 サーバーが取得するまでの時間を表したものです。点は散布(ばらつき)、青の折れ線は平均です。

 8月1日リニューアル以前は平均1~2分程度ですが、リニューアル以降(8月2日~)は平均で7~9分程度掛かっており、気象庁Webサイトの更新が遅くなっています。ブラウザで表示する場合も同様です。

 この原因として思い当たるのが、キャッシュサーバーです。気象庁のサーバーは、台風の接近や地震の発生などにより集中するアクセスを分散するため、昨年8月27日よりキャッシュサーバーを設けています([PDF]気象庁ホームページのアクセス集中対策について)。

 リニューアル以前に独自に調べた段階では、4つのIPアドレスが確認出来ました。この複数のキャッシュサーバーにより、台風接近・地震発生時などでもスムーズにアクセスすることが出来ました。一方で、キャッシュによる副作用として、情報の更新が約1~2分ほど遅れるようになりました。

 リニューアル以降に調べると、24のIPアドレスが確認出来ました。そして、情報の更新が今まで以上に遅くなったのは前述の通りです。

 少し長くなりましたが、これらの情報から、気象庁Webサイトの更新が遅くなったのは、「気象庁Webサイトのリニューアルと同時に行われたキャッシュサーバーの増強のついでに、キャッシュの更新間隔あたりが変更されたのが原因ではないか」と推測してみます。

 このような遅れでは、地震情報はまだしも「津波予報」は全く役立たずに・・・ 場合によっては取得先の変更も検討することになるかもしれません。